ピッコリーナのフリマへ行って帰ってくると、家のドアを開けるなり香ばしい匂いがする。
スープ?グラタン?なんだろう。バタバタとキッチンにたつコウスケ。
今日は私の誕生日、だからいつもと逆パターン、私がコマの面倒をみてコウスケがご飯を作る。
コマさんをお風呂に入れていると、ガーリックの香りが漂ってくると同時に、かすかにJazzの気持ちいい音楽が聞こえてきた。昼間ママがいなかったから、やっと会えたコマさんはお風呂の中でも終止ご機嫌。
お風呂を上がると、シャンパンに、シチュー、サラダに、フルーツ&クリームチーズonクラッカー、それにルルドのバケット…テーブルの上が一気にご馳走でいっぱいになっていた。
シチューは、小麦粉とバターからきちんと作ったという。
さきほどのガーリックは、サラダのトッピング用だったようだ。
クリームチーズの上には、家にあったレーズン、みかん、洋梨と彩り豊かに飾られている。
「ビーフシチューにしようかと思ったけど、チカ乳腺炎だし…いろいろ考えたんだよ。ケーキも作ろうかと思ってたんだけど少しでいいと思って」デザートには、ルルドで買ったというカットケーキが出てきた。
どれもこれもおいしいじゃないか!
そして食べ過ぎても罪悪感がない!(←これ、母乳中&乳腺炎治療中の私にとってはとても重要)
コウスケが「誕生日は俺が作る」と言っていたのに何度も
「いいよ大変だから外食で」と言ってごめんなさい。
なんならピッコリーナの忘年会に参加しようとしていました。ごめんなさい。
おとといで北海道にきて丸3年がたった。
31歳の誕生日の今日、コマが笑顔でそこにいて、コウスケが一生懸命作ってくれたご馳走が目の前に並んでいる。気持ちいい音楽、ぼんやりと間接照明の優しい光が居心地のいい我が家。
ピッコリーナでは、帰りがけに友だちがみんなで「誕生日おめでとう」の乾杯をしてくれた。
3年前、北海道にきて誰にも祝ってもらえない誕生日。知り合いも誰もいなくってこたつに埋もれて泣いていたっけ。こんな満ち足りた誕生日が3年後に待っていようとはね。神様やってくれるじゃないか。
普通、この言葉って、辛いときに使うものなのかもしれないけれど、今あえて使いたい。
人生、山あり、谷ありである。
震災があって、北海道にきたからこうして今の私がある。
すべての、すべてのことに感謝を。そして、これからも、恐れることなく、心の赴くままに選択を肯定して生きていきたいとおもった31歳バースディナイト。
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