昨日、年明けはじめてのオッパイマッサージにいってきた。
ブログを書こうと思っていたのに、悪いものが出きったからか
肩の力がふわっと抜けて、おっぱいタイムもとてもとても心地よくて
授乳しながらうとうとと一緒に寝てしまった。
乳腺炎をきっかけに行き始めたこのマッサージ。
昨日で3回目。すっかりハマってしまった。
おっとりと優しい、でも芯はしゃんとしている。
昭和の女、というイメージがぴったりな還暦を超えたおっぱい先生。
会うだけで、話を聞くだけで女性として、母としての真ん中に戻って帰って来れるような雰囲気を持っている。
「もうね私が、桶谷先生のところに行ってから…
そうね〜36年ね〜30年以上こうしておっぱいの手技をしているわ〜(笑)」
正式名称を「桶谷式母乳マッサージ」。
全国にたくさんこの手技に助けられているお母さんたちがいる。
名前はよく聞いていたけれど、それが一体なんなのかやってもらうまで、
話をきちんと聞くまで全然知らなかった世界だった。
約100年前の満州…桶谷先生は助産師としてそこにいたのだとういう。当時、食べ物がなく乳が出ず、赤ちゃんを育てられなくて困っていた人たちを「とにかくおっぱいを出さなくっちゃ!」とひたすらマッサージをしたことに端を発する。
その手技だけでも残すことが、後世の役に立つと言われ人から人へ、受け継がれて今がある。
「もうお亡くなりになられてしまったけど、桶谷先生はね、やっぱりこの手技は命を取り上げることのできる助産師さんたちに次いで欲しいといってね、桶谷式の資格は助産師としての経験を3年以上積んだものにしかとれないものになっているの。それにあたしたち、おっぱいの勉強だけ1年間もするのよ。」
そんな世間話をしながら、
ベットの上に横になり、あったかいタオルで胸を温める。
ゆっくりと手技を施してもらう。
1時間に一人だけ。
お医者さんでもなければ、エステティシャンでもない
どちらかといえば、母や祖母に近い存在。
「産後8ヶ月ぐらいまで自分の体に戻ったって感覚がなくって、
よく体調崩したりしてたんですよね〜。最近やっと普通になってきたかな。」
「あら、そう〜。カラスの時期が長かったのね。」
「カラス?!」
「そうよ〜守るのに必死だったんでしょ〜。
交感神経がずっと立ちっぱなしだったのね、きっと。
もっとはやく出会えたらよかったわね〜。
おっぱい見せてくれたら一発だったかもしれないわ(笑)。
体は全部繋がっているから〜妊娠中は子宮がすべてでしょ。
でも産後はオッパイなのよ。オッパイが上手く行っていれば戻るのも早いもの。
あたしたち哺乳類なんだもの〜。」
「お正月でお餅もたくさん食べちゃって…
オッパイ大丈夫かな、って心配してたんですけど…」
「コマちゃん、わかってたくさん吸ってくれていたのかもね。
年末から何回かこうしてマッサージにきてオッパイを耕していたしね〜」
確かに。マッサージに行ってからか、年末だったからか、
ここ最近授乳の回数はびっくりするほど増えている。
「卒乳とか断乳ってあんまり考えてないんですけど…」
「そうね〜まずはコマちゃんが1歳になってしっかり立って歩き始めたら。
そして真夏とか真冬とかは避けて、体調のいい時に。
でも、断乳は親主導よ。きちんと『今だな』って時を、あなたが見定めるの。
哺乳類はみーんなそうなのよ。どんな子もおっぱいのやめ時ってのがあって、
他の動物もみんな親主導でやるの。違うのはチンパンジーだけ。
コマちゃんはどんなやめ方するんだろうね〜楽しみね〜。」
話の一つ一つが身に染みることばかり。
あぁ、そうなのか〜。ああなのか〜。と
体の神秘に、歴史と人の熱き想いに、子育ての奥深さに、想いを馳せながら
彼女の手に身を委ねていると「はい、おつかれさま」とあっという間に1時間が過ぎてしまう。
できあがったふわっふわの胸を触ると
不思議と母としての自信がわいてくる。
あんなに頻繁に「ぱいぱい」を連呼され気疲れ「もう、はやくオッパイ放してくれないかなぁ」と思いながら授乳していたなんて嘘のよう。
自律神経が整うのだと思う。副交感神経がしっかり働いて、母本来の力が奥から湧きあがってきているのがわかる。
そして、実際に授乳をしてみても全然違う。
ぐいぐい吸っていく娘をみて「可愛いな」と思う度合いも5割ぐらい増している。
「おっぱい吸ってあげなくちゃって、わかってていっぱい吸ってくれてたの?
おいしくなったでしょ。ありがとね〜」
なんて話しかけながら、ニコニコしながら授乳している。
途中で寝てしまったおでこにキスしてみたりなんかして。
授乳をしているだけで、なんてあたしは幸せなんだ!と思える。
ああ、産まれたばっかりはこうやって授乳してたんだっけ。戻った戻った!
災い転じて福となすとはこのこと。
本当に出逢えてよかったおっぱい先生。
乳腺炎になったのも、コマが導いてくれたのかな。
妊娠中は子宮で育てて、
産んだらおっぱいで育てて…、
体全身を使って子どもを育ててゆく女という哺乳類。なんて面白いんだろう。
こうして子育てにもどんどんとハマっていく。
それも今だけ!そんなわたしも、いいじゃないか!
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